チルゼパチドとデュラグルチドの心血管安全性をHead-to-Head比較:SURPASS-CVOT試験
Cardiovascular Outcomes with Tirzepatide versus Dulaglutide in Type 2 Diabetes
背景
GIP/GLP-1受容体作動薬チルゼパチドの心血管予後へのインパクトは。
オーストラリアMonash UniversityのNichollsら(SURPASS-CVOT)は、心血管疾患(CVD)合併2型糖尿病(DM)患者13,165名を対象として、その安全性をデュラグルチドと比較する第3b相試験を行った。一次エンドポイントは、CVD死亡・心筋梗塞・脳卒中の複合であった。
結論
一次エンドポイントにおいて、チルゼパチドはデュラグルチドに対し非劣性であったが、優越性には至らなかった:チルゼパチド群12.2%、デュラグルチド群13.1%(HR 0.92)。
評価
GIP/GLP-1受容体作動薬チルゼパチド(マンジャロ)がデュラグルチド(トルリシティ)に対し、心血管アウトカムにおいて「優越性」を証明できるかに挑んだ直接対決(Head-to-Head)試験である。しかし、代謝因子の改善効果で優るチルゼパチドの心血管安全性効果における優越性を示すことはできなかった。著者らは、これは対照薬の強力な保護効果や追跡期間の短さに起因する、と示唆している。他方、チルゼパチド群における全死因死亡や非心血管死の減少傾向は注目され、インクレチン関連療法の多角的臨床的意義を支持する結果ともなっている。


