症状のある脳震盪後患者では早期の運動は有害な可能性
Impact of Early Activity and Behavioral Management on Acute Concussion Recovery: A Randomized Controlled Trial
背景
スポーツ関連脳震盪後の運動再開については、過去10年ほどで大きな考え方の変化が生じている。現代では、かつてのような絶対的安静ではなく、短期間の相対的安静と早期の有酸素運動への復帰が有益とみられており、症状を顕在化・悪化させない運動強度の閾値を探索する段階に入っている。
アメリカMedical College of WisconsinのThomasらは、受傷後72時間以内に受診した11〜24歳の急性脳震盪患者を、早期の運動または通常ケア、スマートフォンアプリ(SuperBetter)による行動管理または行動管理なしへとそれぞれ割り付ける、2×2要因デザインによる多施設共同RCTを実施した(n=239)。
結論
早期運動群では1日あたりの歩数が有意に増加した。
ただし、登録14日後脳震盪後症状の重症度、生活の質に有意な差は認められなかった。また、早期運動群では、7日時点での脳震盪後症状がより重く、回復に要した時間も延長した。
アプリによる行動管理はアウトカムに影響を与えなかった。
評価
この試験では、早期の運動は脳震盪後の回復をむしろ遅らせる傾向が認められた。
症状のある患者では相対的安静が依然として重要であることを示唆するデータである。


