小細胞肺がんでの免疫化学療法は早い時間に行うと良い?
Overall survival according to time-of-day of immunochemotherapy for extensive-stage small cell lung cancer
背景
時間治療(chronotherapy)は、薬剤や放射線による治療の効果・副作用が概日リズムに左右されている、という知見に基づくコンセプトで、がん領域においても検討されて久しい。初期の臨床試験の結果は明確な効果を示唆していないが、近年では免疫チェックポイント阻害薬での観察データが多く現れている。
中国Central South UniversityのHuangらは、同施設でアテゾリズマブ/デュルバルマブと化学療法の併用治療を受けた進展型小細胞肺がん患者(n=397)のデータを用いた解析を行い、最初4サイクルの投与時刻(中央値)が進行・死亡に与える影響を評価した。
結論
11:00から16:30の閾値のうち、無増悪生存期間のベネフィットを最大化する(ハザード比が最小となる)とカットオフは15:00と特定された。
15:00より前に免疫化学療法を受けた患者は、15:00以降に受けた患者と比較して、無増悪生存期間(調整後ハザード比 0.483)・全生存期間(0.373)が延長した。
評価
単施設の後向研究ではあるが、進展型小細胞肺がんの免疫化学療法は夕方より前に行った方が予後が良い、という興味深い示唆をもたらした。
本論文のチームは、中仏のデータを用いて非小細胞肺がんでのカットオフは11:30という論文を発表しているほか(https://doi.org/10.1016/j.ebiom.2025.105607)、非小細胞肺がんで15:00をカットオフとしたRCT、PACIFIC15試験(NCT05549037)がすでに有望結果を示している。


