ファーストインクラス選択的アミリン受容体アゴニストeloralintideは肥満治療に極めて有望
Eloralintide, a selective amylin receptor agonist for the treatment of obesity: a 48-week phase 2, multicentre, double-blind, randomised, placebo-controlled trial
背景
肥満治療にアミリンベースの治療薬が台頭している。
アメリカEndeavor HealthのBillingsらは、肥満または過体重で少なくとも1つの併存疾患を持つ成人263名の参加者に対する、選択的アミリン作動薬eloralintideの経口投与の有効性・安全性を評価する48週の第2相試験を実施した(対照:プラセボ)。
一次アウトカムは、治療48週間後のベースラインからの体重変化率であった。
結論
Eloralintideの一次アウトカム効果を認めた:最高用量群(9 mg)および用量漸増群(6〜9 mg)で平均20%の体重減少を達成した(プラセボは−0.4%)。忍容性は概ね良好であった。最も一般的な有害事象は、悪心と疲労であった。
評価
Eli Lilly開発による、ファーストインクラスアミリンアゴニスト薬である。最高用量群での20%という体重減少率は、既存薬に匹敵するか上回る目覚ましい効果である。心血管系有益作用やGLP-1作動薬との併用の可能性等、多くの興味あるテーマも発生させる。すでに第3相試験が進行しており、注目度は高い。


