新規経口小分子GLP-1作動薬orforglipron登場：ATTAIN-2
Orforglipron, an oral small-molecule GLP-1 receptor agonist, for the treatment of obesity in people with type 2 diabetes (ATTAIN-2): a phase 3, double-blind, randomised, multicentre, placebo-controlled trial
背景
Orforglipronは、新規経口小分子GLP-1作動薬である。
アメリカUT Center for Obesity Medicine and Metabolic PerformanceのHornら（ATTAIN-2）は、2型糖尿病（T2DM）とBMI 27以上のの成人患者を対象に、生活習慣の改善補助としての同薬投与の有効性・安全性を検証する第3相を行った（対照：プラセボ）。
一次アウトカムは、ベースラインから72週までの体重の平均変化率であった。
結論
Orforglipronの一次アウトカム効果を認めた：−9.6% vs. −2.5%。効果の用量依存性も確認した。
HbA1cを含む全ての心臓代謝関連二次アウトカムも有意に改善した。
最も一般的な有害事象は軽〜中等度胃腸関連事象で、主に用量漸増中に発生した。有害事象による治療中止率は実薬群（6.1%〜9.9%）が高かった（プラセボ 4.1%）。
評価
Eli Lilly社の開発で、現在の焦点となっている経口抗肥満・DM薬で経口セマグルチドを追う存在となった。本試験でのHbA1c低下と体重減少の結果は、既存の注射GLP-1薬や経口セマグルチドの結果と同程度で、T2DMの基礎的治療薬としての高い可能性を裏付けている。飲食や飲水の制限なしに服用できる点は、経口セマグルチドとの差別化要因である。承認は確実だが、2027となる可能性もある。
