転移性膵がんの一次治療、3レジメンの直接比較はGnP療法に軍配:GENERATE試験
Modified Fluorouracil, Leucovorin, Irinotecan, and Oxaliplatin or S-1, Irinotecan, and Oxaliplatin Versus Nab-Paclitaxel + Gemcitabine in Metastatic or Recurrent Pancreatic Cancer (GENERATE, JCOG1611): A Randomized, Open-Label, Phase II/III Trial

カテゴリー
がん
ジャーナル名
Journal of Clinical Oncology
年月
November 2025
43
開始ページ
3345

背景

遠隔転移を有するまたは再発膵がんに対する標準治療は全身化学療法であるが、国際な標準であるGnP療法(nab-パクリタキセル+ゲムシタビン)、FOLFIRINOX療法(5-FU・イリノテカン・オキサリプラチン・レボホリナート)に加えて、日本で開発されたS-IROX療法(S-1・イリノテカン・オキサリプラチン)もあり、比較が必要とされていた。JCOG1611(GENERATE)試験は、日本国内45施設の遠隔転移・再発膵がん患者に対し、mFOLFIRINOX、S-IROX、GnPを1:1:1で割り付け、全生存期間の優越性を検証する第2/3相RCTであった。
日本Shizuoka Cancer Center(静岡県立静岡がんセンター)のOhbaらは、同試験の中間解析期結果を報告した(n=527)。

結論

全生存期間の中央値は、mFOLFIRINOX群で14.0ヵ月(GnP群と比較したハザード比 1.31)、S-IROX群で13.6ヵ月(1.35)、GnP群で17.1ヵ月であった。
最終解析においてmFOLFIRINOX療法あるいはS-IROX療法が優越性を示す確率は1%未満と考えられ、無益性による中止基準を満たし、試験は終了した。
グレード3〜4の食欲不振はmFOLFIRINOX群の23.3%、S-IROX群の27.5%で発生し、これはGnP群の5.0%より有意に高頻度であった。

評価

mFOLFIRINOX療法・S-IROX療法の優越性を確認するために行われた試験であったが、むしろOSはこの2群で劣る傾向がみられた。
最新の膵癌診療ガイドラインはこの結果を反映しており、GnP療法、次いでmFOLFIRINOX療法、NAPOLI-3試験のNALIRIFOX療法(国内未承認)の順に推奨されている。

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取り上げる主なジャーナル(がん)

The Journal of the American Medical Association(JAMA)、Journal of Clinical Oncology (JCO)、Journal of the National Cancer Institute(JNCI)、Lancet、The New England Journal of Medicine(NEJM)、Cancer Research (Cancer Res)