RAA系阻害薬のCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)患者安全性を確認
Use of renin-angiotensin-aldosterone system inhibitors and risk of COVID-19 requiring admission to hospital: a case-population study

カテゴリー
循環器
ジャーナル名
The Lancet
年月
May 2020
395
開始ページ
1705

背景

RAAS阻害薬使用とCOVID-19の関連については最終結論が必要である。スペインUniversity of AlcalaのAbajoらは、PCR確診COVID-19入院成人患者を対象として、この問題を検討するケース・コントロール研究を行った(ケースn=1,139、コントロールn=11,390)。一次アウトカムは入院である。

結論

RAAS阻害薬の一次アウトカムリスクを認めなかったばかりでなく、 死亡・ICU入室リスクも認められなかった。

評価

NY大規模調査(https://www.nejm.org/doi/10.1056/NEJMoa2008975)と独立に同結論を導き、一応この問題に決着をつけた。RAA系阻害薬はむしろ糖尿病患者のCOVID-19入院リスクを低減する、という興味深い仮説も示している。

関連するメディカルオンライン文献

大規模臨床試験、新規の薬・機器・手法・因子・メカニズムの発見に関する文献を主に取り上げ、原文の要約と専属医師のコメントを掲載。

(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(循環器)

Journal of the American College of Cardiology(JACC)、Lancet、The New England Journal of Medicine(NEJM)、American Heart Journal (AHJ)、Circulation、The Journal of the American Medical Association(JAMA)