CABG後新規発症AFに関する現ガイドラインは疑問
Long-Term Continuous Monitoring of New-Onset Atrial Fibrillation After Coronary Artery Bypass Grafting
背景
冠動脈バイパス術(CABG)後の新規発症心房細動(AF)については不明な点が多い。
ドイツLMU UniversityのHerrmannらは、CABG中に植込み型心電図モニター(ICM)を埋め込まれた患者198名の1年間連続モニタリングを実施し、CABG後1年以内の新規AF発症率とAF負担(burden)を評価する前向コホート研究を行った。
一次アウトカムは、手術後1年以内の新規AF発症の累積発生率であった。
結論
一次アウトカムは48%に達し、従来の報告(約30%)より高かった。しかし、新規発症AF患者の1年間のAF負担(中央値)は0.07%(370分)と非常に低く、特に術後30日以降の中央値は0%(IQR 0%〜0.0003%)で、負担はわずかであった。AFエピソードのほとんどは術後早期に発生し、退院後のAFは主に無症候性で短時間であった。また、24時間以上のAFエピソードは全体の0.7%であり、退院後に標準的なモニタリングで検出されなかった24時間以上のAFエピソードは、3名の患者で7回のみであった。
評価
この手法(長期連続ICMモニタリング)で行われた初の調査結果で、CABG後の新規発症AFの発生率が従来の推定より有意に高い(48% vs 34%)ことを示した。しかしAF負担が、特に術後30日以降は、極めて低い(中央値0%)という知見は、現行のガイドライン推奨(長期経口抗凝固療法)に疑問を投げかける。ガイドラインの改定につながる重要結果であり、この問題に関する決定的RCTであるPACES(NCT04045665)の結果が待たれる。


