高カリウム血症に対する緊急薬物療法はグルコース・インスリン療法かサルブタモール:メタ解析
Pharmacological interventions for the acute treatment of hyperkalaemia: A systematic review and meta-analysis
背景
高カリウム血症は、致死的不整脈につながる可能性のある電解質異常であり、カルシウムによる不整脈の予防、インスリンやβ2刺激剤によるカリウムの細胞内移行、利尿剤などによるカリウムの体外排泄などの薬物介入が試みられる。
デンマークAarhus University HospitalのJessenらは、高カリウム血症治療における急性期の薬物介入を評価するため、既存のランダム化試験・非ランダム化試験・観察研究・動物実験を対象とするシステマティックレビュー・メタアナリシスを実施した。
結論
101件の研究が含まれ、うち2件は心停止患者を対象とした研究であった。
グルコース・インスリン併用療法、サルブタモール吸入、サルブタモール静注(ブドウ糖液に溶解)、これらの併用療法を受けた心停止のない成人患者におけるメタアナリシスでは、カリウム値の平均低下量は0.7 mmol/lから1.2 mmol/lの範囲であった(非常に低い〜低い確実性)。重炭酸塩の投与はカリウム値に影響しなかった(非常に低い確実性)。
新生児・小児集団においては、サルブタモール吸入、サルブタモール静注がカリウム値を平均0.9-1.0 mmol/l低下させた(非常に低い〜低い確実性)。
カルシウムの臨床的ベネフィットを支持するエビデンスは得られなかった。
評価
成人ではグルコース・インスリン併用とサルブタモール、小児ではサルブタモールがカリウム値の低下をもたらすことを明らかにした。
重炭酸塩とカルシウムのベネフィットが認められなかったことは目を引くが、全体としてエビデンスの確実性は低く、慎重な解釈が必要である。


