HFrEF治療にvericiguat登場
Vericiguat in Patients with Heart Failure and Reduced Ejection Fraction
背景
Vericiguatは新規可溶性グアニル酸サイクラーゼ刺激薬で、cGMPの生成と血管平滑筋のNO感受性復元効果が期待されている。カナダCanadian VIGOUR CentreのArmstrongら(VICTORIA)は、同薬のHFrEF患者への効果を検証する第3相試験を行った(対照:placebo、n=5,060)。患者はNYHA II〜IVでEF<45%、ガイドライン準拠治療を受けていた。一次アウトカムは、心血管因死亡または心不全のための最初の入院である。
結論
中央値10.8ヵ月の追跡で、vericiguatの一次アウトカム効果を認めた(HR:0.90)。
評価
ユニークな作用機序による新規心不全薬がP3有効性を示したが、効果幅は大きくなくNNTは24、低血圧・失神もあるという。承認は確実だが、広汎に使われるかどうかは未明である。