虚弱高齢者で降圧薬をステップダウンすると:RETREAT-FRAIL試験
Reduction of Antihypertensive Treatment in Nursing Home Residents

カテゴリー
循環器、Top Journal
ジャーナル名
The New England Journal of Medicine
年月
August 2025
巻
Online first
開始ページ
Online first

背景

介護施設入居の虚弱高齢者において、降圧薬の減量・中止の予後へのインパクトは。
フランスUniversite de LorraineのBenetosら(RETREAT-FRAIL)は、降圧剤を2種類以上服用し、収縮期血圧が130mmHg未満の80歳以上の虚弱な介護施設入居者1,048名を、プロトコルに基づく降圧薬の漸減戦略(ステップダウン群)と通常ケア(通常ケア群)に割り付けるRCTを行った。
一次エンドポイントは全死因死亡で、最長4年間追跡調査を行った。

結論

ステップダウン群と通常ケア群の間で、一次エンドポイントに有意差は認められなかった。

評価

重要なテーマで、最も信頼度が高いとみられるノルウェーのクラスター化RCTは、「血圧が低い虚弱高齢者では、慎重に降圧薬を減らしても高血圧はリバウンドしない」という仮説を支持するデータを示している(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/29915617/)。このフランス研究は、客観指標全死因死亡での同等性を示してこの仮説をさらに強化するが、留意点は以下である[全参加者における全死因死亡率は60%を超えており、このような集団では、降圧剤の減量・中止が死亡率に与える影響は限定的である]オープンラベル試験である。

関連するメディカルオンライン文献

大規模臨床試験、新規の薬・機器・手法・因子・メカニズムの発見に関する文献を主に取り上げ、原文の要約と専属医師のコメントを掲載。

(制作協力:Silex 知の文献サービス)

取り上げる主なジャーナル(循環器)

Journal of the American College of Cardiology(JACC)、Lancet、The New England Journal of Medicine(NEJM)、American Heart Journal (AHJ)、Circulation、The Journal of the American Medical Association(JAMA)