新規経口GLP-1受容体作動薬orforglipron登場:ACHIEVE-1
Orforglipron, an Oral Small-Molecule GLP-1 Receptor Agonist, in Early Type 2 Diabetes
背景
Orforglipronは、新規経口GLP-1受容体作動薬である。
アメリカVelocity Clinical ResearchのRosenstockら(ACHIEVE-1)は、食事・運動療法中の2型糖尿病(T2DM)患者559名を対象に、orforglipron3用量またはプラセボを40週間投与し、その有効性と安全性を検証する第3相RCTでを行った。一次エンドポイントは、40週時点でのHbA1c値の変化量であった。
結論
Orforglipron全用量で一次エンドポイント効果を認めた[HbA1c 6.5〜6.7%]。特に36 mg用量ではHbA1cが1.48%減少した。また、orforglipronは用量依存的に体重減少をもたらし、36 mg用量で7.6%の減少がみられた。主な有害事象は軽〜中等度の消化器症状で、重度の低血糖は報告されず、安全性も確認された。
評価
GLP-1受容体作動薬を牽引するEli Lillyの新規経口薬で非ペプチド性であり、semaglutideとは分子レベルで異なる。印象的な効果と安全性を示し、FDA承認は確実である。なお、同薬をdapagliflozinと直接比較するACHIEVE-2(https://trials.lilly.com/en-US/trial/448175)、経口 semaglutideと直接比較するACHIEVE-3(https://trials.lilly.com/en-US/trial/424335)が進行している。

