LMNA-DCMバリアントの悪性度をタイプ別・部位別に解析
Location of LMNA Variants and Clinical Outcomes in Cardiomyopathy
背景
LMNA関連心筋症(DCM)患者では、切断型バリアントが不整脈と関連するとされるが、変異部位が臨床アウトカムに及ぼす影響は未解明である。
オーストラリアWestmead HospitalのBhaskaranらは、国際レジストリおよび三次心筋症センターのデータを用いて、悪性心室性不整脈(VA)既往のないLMNA病原性バリアント患者718名を対象に、変異部位と心疾患アウトカムの関連を解析する多施設共同後向コホート研究を実施した。
一次アウトカムは、VA発生までの時間であった。
結論
中央値4.2年の追跡期間中、223名が悪性VAを、109名が進行性心不全を発症した。切断型バリアントを持つ患者はミスセンス変異を持つ患者と比較してVAリスクが有意に高かった(HR 1.72)が、進行性心不全に差はなかった。LMNA遺伝子の末端領域やエクソン7〜12のミスセンス変異は、悪性VAのリスクを有意に低下させた(HR 0.39)。
評価
LMNA-DCMの遺伝子解析では空間ゲノミクスが進展しており、この研究は最近における代表的大規模解析である。ここでの結果は、遺伝子変異のタイプだけでなく、その部位がリスク層別化において重要であることを示した。これは、同患者のイベント予測とICD植込み時期に関する共同意思決定に重要な意味を持つ。たとえば、同等のEFであっても、切断型変異を持つ患者はミスセンス変異を持つ患者よりVAリスクが高い、等である。さらにまた、ミスセンス変異の部位をリスク予測に加えることで、より精密なリスク層別化が可能となる。


