急性胆嚢炎でのロボット支援手術は有害無益か
Clinical Outcomes of Laparoscopic vs Robotic-Assisted Cholecystectomy in Acute Care Surgery
背景
急性胆嚢炎の外科的治療では、ロボット支援下胆嚢摘出術(RAC)の利用が世界的に増加しているが(日本では保険未収載)、腹腔鏡下胆嚢摘出術(LC)と比して臨床的ベネフィットを有するのか?
アメリカJohns Hopkins University School of MedicineのWoldehanaらは、民間保険請求データベースから、2016年から2021年にかけて急性期外科手術としてRACまたはLCを受けた成人患者のデータを取得し、胆管損傷(一次アウトカム)・その他のアウトカムについて比較する後向コホート研究を実施した(n=844,428)。
結論
傾向スコアによってマッチングすると、RAC群とLC群(各35,037名)の胆管損傷率は同程度であった(0.37% vs. 0.39%; オッズ比 0.93)。
RAC群では重大な術後合併症が多く(8.37% vs. 5.50%; オッズ比 1.57)、術後ドレーン使用が多く(0.63% vs. 0.48%; オッズ比 1.66)、入院期間が長かった(中央値3日 vs. 2日)。
評価
RACは胆管損傷を減らさず、術後合併症、ドレーン使用の増加、入院期間の延長と関連した。
後向研究であり限界はあるものの、RACの利用拡大に疑問を投げかけるデータであり、RACが有益な患者集団の絞り込みが必要かもしれない。


