急性胆嚢炎でのロボット支援手術は有害無益か
Clinical Outcomes of Laparoscopic vs Robotic-Assisted Cholecystectomy in Acute Care Surgery

カテゴリー
救急医療
ジャーナル名
JAMA Surgery
年月
May 2025
Online first
開始ページ
Online first

背景

急性胆嚢炎の外科的治療では、ロボット支援下胆嚢摘出術(RAC)の利用が世界的に増加しているが(日本では保険未収載)、腹腔鏡下胆嚢摘出術(LC)と比して臨床的ベネフィットを有するのか?
アメリカJohns Hopkins University School of MedicineのWoldehanaらは、民間保険請求データベースから、2016年から2021年にかけて急性期外科手術としてRACまたはLCを受けた成人患者のデータを取得し、胆管損傷(一次アウトカム)・その他のアウトカムについて比較する後向コホート研究を実施した(n=844,428)。

結論

傾向スコアによってマッチングすると、RAC群とLC群(各35,037名)の胆管損傷率は同程度であった(0.37% vs. 0.39%; オッズ比 0.93)。
RAC群では重大な術後合併症が多く(8.37% vs. 5.50%; オッズ比 1.57)、術後ドレーン使用が多く(0.63% vs. 0.48%; オッズ比 1.66)、入院期間が長かった(中央値3日 vs. 2日)。

評価

RACは胆管損傷を減らさず、術後合併症、ドレーン使用の増加、入院期間の延長と関連した。
後向研究であり限界はあるものの、RACの利用拡大に疑問を投げかけるデータであり、RACが有益な患者集団の絞り込みが必要かもしれない。

関連するメディカルオンライン文献

大規模臨床試験、新規の薬・機器・手法・因子・メカニズムの発見に関する文献を主に取り上げ、原文の要約と専属医師のコメントを掲載。

(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(救急医療)

The Journal of the American Medical Association(JAMA)、Lancet、Critical Care Medicine (Crit Care Med)、The New England Journal of Medicine (NEJM)