CAR-T療法の心血管リスクはリアル
Cardiovascular Events Among Adults Treated With Chimeric Antigen Receptor T-Cells (CAR-T)
背景
CAR-T療法にはCRS(サイトカイン放出症候群)をはじめとして様々な有害事象が報告されているが、心毒性は。Harvard Medical SchoolのNeilanらは137名の同治療患者のデータを報告している。患者平均年齢は62歳、67%が男性、88%がリンパ腫、8%が骨髄腫だった。心毒性はLVEF低下または血清トロポニン上昇で評価した。心血管イベントの定義は、全不整脈・心不全悪化・心血管疾患因死亡である。
結論
CRSが中央値5日で59%に生じ、39%がグレード2以上であった。トシリズマブがCRS発生患者の41%に投与された。トロポニン上昇は54%に、LVEF低下は28%に生じた。これらはすべてCRSグレード2以上の患者であった。心血管イベントは12%の患者で生じ、心血管疾患因死は6名だった。これらイベント発生もCRSグレード2以上の患者に限られた。CRS発症からトシリズマブ投与までの期間の短さは、心血管イベント発症率の低さと関連していた。
評価
CAR-T療法の未来に関わる重要問題に関する初の本格的報告であり、相当な心リスクが、おそらくCRSの一環として存在することを示した。同主題の前向コホート研究が進行している(https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT04026737)。


