椎骨脳底動脈梗塞に血管内治療はBESTではない?
Endovascular treatment versus standard medical treatment for vertebrobasilar artery occlusion (BEST): an open-label, randomised controlled trial

カテゴリー
循環器
ジャーナル名
The Lancet Neurology
年月
February 2020
19
開始ページ
115

背景

椎骨脳底動脈(BA)系閉塞に血管内治療は有効・安全か。中国Nanjing UniversityのLiuら(BEST)は、288名の患者を対象としてこれを検証するRCTを行った(対照:標準治療のみ)。患者は発症8時間以内で、一次アウトカムは90日時点でのmRS<3以下、一次安全性アウトカムは90日時点での死亡である。

結論

血管内治療の一次アウトカム効果はなかった。試験は早期終結された。

評価

重要な問題に関するNIH登録臨床試験で、すでに前方循環系で十分な症例をもっている中国28施設の共同研究である。明確なネガティブ結果だが、「効果があるとすれば数時間のウィンドウではないか」という再検仮説を生成したものともいえる。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(循環器)

Journal of the American College of Cardiology(JACC)、Lancet、The New England Journal of Medicine(NEJM)、American Heart Journal (AHJ)、Circulation、The Journal of the American Medical Association(JAMA)