ANGPTL4阻害抗体薬MAR001は有望

Safety and efficacy of a novel ANGPTL4 inhibitory antibody for lipid lowering: results from phase 1 and phase 1b/2a clinical studies

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背景

アンジオポエチン様タンパク質4（ANGPTL4）は、動脈硬化性心血管疾患（ASCVD）リスク低減標的として注目されている。
アメリカMarea TherapeuticsのWeissらは、ANGPTL4阻害抗体薬MAR001を開発し、その安全性・忍容性・効果を検証する第1相（対象：健康成人32名、肥満成人12名、高TG血症成人12名）および第1b／2a相試験（対象：代謝機能障害を有する55名）を行った（対照：プラセボ）。

結論

ヒト生殖細胞系のANGPTL4機能喪失では臨床的有害事象がなく、臨床試験は正当化された。投与後12週間追跡した。MAR001は安全・忍容性良好で、全身性炎症や腸間膜リンパ節への影響はなかった。MAR001 450mg投与で、12週目のTGとレムナントコレステロール（RC）はプラセボ調整後、平均52%超減少した。

評価

Marea Therapeuticsの創薬で、ANGPTL4の小分子阻害剤やASOの開発が進んでいる中、初めて抗体薬MAR001が第2a相レベルに到達した。リンパ系病変を伴わない脂質低下作用を裏付け、また良好な安全性プロファイルは、同時発表された非ヒト霊長類（NHP）を対象とした試験の所見と一致している（https://www.thelancet.com/journals/ebiom/article/PIIS2352-3964(25)00192-6/fulltext）。開発への懸念であった、ノックアウトマウスモデルにおける重篤病態とは対照的で、第3相への進行を正当化する。