頸動脈ステント術の最新技法TCARは有力:3,286例の傾向スコアマッチング解析
Association of Transcarotid Artery Revascularization vs Transfemoral Carotid Artery Stenting With Stroke or Death Among Patients With Carotid Artery Stenosis
背景
Transcarotid Artery Revascularization(TCAR)は頸動脈ステント術の最新技法で、鎖骨上小切開を通してシースを総頸動脈に挿入し、そこから脱血した血液をフィルターを通して大腿静脈に返血する(リバースフローシステム)。Beth Israel Deaconess Medical CenterのSchermerhornらは、同技法と経大腿動脈ステント法(TFCAS: distal filter protection)を比較する前向3,286症例データの傾向スコアマッチング解析を行った(マッチング前 TCAR:n=5,251、TFCAS:n=6,640)。主要アウトカムは、院内脳卒中・全原因死亡・心筋梗塞、および1年後の同側梗塞・全原因死亡である。
結論
TCARの主要アウトカム優位を認めた。院内脳卒中・死亡でRR:0.51、1年後の同側脳卒中・死亡でHR:0.52であった。また術中の放射線照射時間、造影剤使用量ともTCAR群が有意に少なかった。
評価
北米で急速に普及しつつある技法で、狭窄病変に近いアクセスで、病変通過時におけるデバイス塞栓リスクが少ないことも予想される。RCTエビデンスは未だないものの、北米での急速な普及を見れば、間もなく日本に導入される可能性が高い。


