ANGPTL3阻害siRNA薬solbinsiranは混合型脂質異常症に有望:PROLONG-ANG3
Durability and efficacy of solbinsiran, a GalNAc-conjugated siRNA targeting ANGPTL3, in adults with mixed dyslipidaemia (PROLONG-ANG3): a double-blind, randomised, placebo-controlled, phase 2 trial
背景
Solbinsiranは、新規ANGPTL3阻害薬で、GalNAc修飾siRNAである。
イギリスImperial College LondonのRayら(PROLONG-ANG3)は、中・高強度スタチンで管理困難な混合型脂質異常症成人患者205名を、solbinsiran 100mg、400mg、800mgまたはプラセボ投与群に割り付け、270日間追跡する第2相試験を行った。
一次アウトカムは、180日目までのapoB変化率であった。
結論
一次アウトカムは、solbinsiran 400mg群で−14.3%と有意に低下した(100mg群と800mg群では有意差なし)。Solbinsiranは忍容性良好で、有害事象発現率は低かった。治療関連有害事象の発現率は、プラセボと同等以下であった。
評価
Eli Lillyの創薬で、apoB・ANGPTL3・TG・非HDL-C・LDL-Cに対する一貫した効果を示しており、有望である。ただし、この分野で先行したArrowhead Pharmaceuticalsは、同じくANGPTL3を標的化したzodasiranのプライオリティを下げ、APOC3標的化siRNA薬plozasiranに注力しており(第3相CAPITAN進行中)進展は早く、最終結論は不明である。