セラピードッグが救急小児患者の不安を取り除く
Therapy Dogs for Anxiety in Children in the Emergency Department: A Randomized Clinical Trial
背景
救急外来を受診する患者は、疾患そのものによる苦痛に加えて、慣れない環境や様々な処置に伴う強い不安やストレスを経験する。わけても小児患者は不安に対処することが難しく、影響が長期化する懸念がある。
アメリカIndiana University School of MedicineのKelkerらは、大学病院小児救急外来を受診した、中等度・重度の不安が疑われる5〜17歳の小児患者に対し、標準的なチャイルドライフ・セラピーに加えて介入群のみ約10分間のセラピードッグ(およびハンドラー)との面会を実施し、患者(n=80)および保護者の不安尺度(FACES)・唾液コルチゾール濃度を比較するRCTを実施した。
結論
小児患者の報告する不安レベルは、ベースライン時点から45分後にかけて、介入群で2.7ポイント、対照群で1.5ポイント低下した。また、親の推定による子の不安レベルは介入群で3.2ポイント、対照群で1.8ポイント低下した(いずれも有意)。120分後の不安レベル低下については有意な群間差は認められなかった。
ケタミン・ミダゾラム・ロラゼパム・ドロペリドールの投与が必要になった患者は、介入群で7名(18%)、対照群では14名(35%)であった(非有意)。
唾液コルチゾール濃度は、ベースラインから45分後にかけて両群で低下したが、群間差は認められなかった。親のコルチゾール濃度は、一貫して子のそれよりも高かった。
評価
小児救急でのアニマルセラピーを検証した初のランダム化臨床試験であり、セラピードッグとの触れ合いが小児患者の不安を軽減することを実証した。
非有意ながら不安治療薬の使用削減も示唆されたことは、アニマルセラピーのポテンシャルを示すものと言える。


