メタ解析で示す、「降圧治療は認知症発症リスクを減らす」
Antihypertensive medications and risk for incident dementia and Alzheimer's disease: a meta-analysis of individual participant data from prospective cohort studies
背景
降圧薬治療と認知症の関連に関して多数の研究が集積されている。National Institutes of HealthのDingらは、フォローアップ期間中央値が7〜22年の6つの前向コミュニティレベル研究(n=31,090[50歳以上、認知症なし])をメタ解析した。
結論
高血圧群(n=15,537)では、降圧薬使用者は認知症(HR:0.88)・アルツハイマー型認知症(0.84)発症リスクが降圧薬非使用者より低かった。降圧薬のタイプとは関連がなかった。他方、正常血圧群では認知症・アルツハイマー型認知症発症リスクと降圧薬使用経験は関連がなかった。
評価
高血圧が認知症発症リスクを高める、という結果と併せ、認知症予防における血圧コントロールの有益性は明らかである。


