虚血性脳卒中再発防止にシロスタゾールによる長期DAPT:CSPS.com
Dual antiplatelet therapy using cilostazol for secondary prevention in patients with high-risk ischaemic stroke in Japan: a multicentre, open-label, randomised controlled tria
背景
脳梗塞発症後早期のアスピリンとクロピドグレルによる抗血小板二剤併用療法(DAPT)の再発予防効果が確認されているが、長期効果は。日本National Cerebral and Cardiovascular Centre(国立循環器病研究センター)のToyodaらは、非心原性虚血性脳卒中患者中高リスク者を対象としてこれを検証するRCTを行った(n=1,879)。単剤療法群はアスピリンかクロピドグレル、DAPTではシロスタゾールを加えた。一次有効性アウトカムは最初の症候性虚血性脳梗塞の再発率、一次安全性アウトカムは重大出血・無規定有害事象・出血イベントである。
結論
投与期間中央値1.4年で、シロスタゾールDAPTの一次有効性アウトカム効果を認めた(HR:0.49)。一次安全性アウトカムに群間差はなかった。
評価
現在のコンセンサスは、虚血性脳卒中再発防止目的の1年を超えるDAPTには否定的である。この日本研究は、シロスタゾールDAPTの有効性を示してこれに挑戦する結果となった。ただし、急性非心原性脳梗塞でのシロスタゾールDAPTの早期導入は無益、という報告もある(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/31347430)。


