TAVRでACURATE neoとSAPIEN 3を初めて直接比較、結果は
Safety and efficacy of a self-expanding versus a balloon-expandable bioprosthesis for transcatheter aortic valve replacement in patients with symptomatic severe aortic stenosis: a randomised non-inferiority trial
背景
TAVRのアウトカムは相当程度デバイスに依存するとみられている。スイスBern UniversityのLanzら(SCOPE I)は、selfexpanding ACURATE neoとballoon-expandable SAPIEN 3の安全性・有効性を比較検証する非劣性RCTを行った(n=739[平均年齢82.8歳、STS-PROM score中央値3.5%])。一次安全性・有効性エンドポイントは、全死因死亡・全脳卒中・致死性/重症出血・重大血管合併症・要治療冠動脈閉塞・急性腎障害・弁関連症状/うっ血性心不全再入院・処置後30日以内の中等度以上の置換弁逆流/狭窄、である。
結論
30日で、一次エンドポイントがACURATE neo群で87名(24%)、SAPIEN 3群で60名(16%)に出現し、ACURATE neoの非劣性は示されなかった。項目別の2次解析では、SAPIEN 3の優位性も示唆された。
評価
初めての両者の直接比較であり、仮説は最低限でもAcurate neoの非劣性であったため 驚きをもって迎えられている。ただし同デバイスは未だ改良の余地が多く、課題を明らかにできたとしてポジティブに捉える向きもある。