血栓回収術中の血圧管理目標は
Association of Blood Pressure During Thrombectomy for Acute Ischemic Stroke With Functional Outcome: A Systematic Review

カテゴリー
循環器
ジャーナル名
Stroke
年月
October 2019
50
開始ページ
2805

背景

機械的血栓除去術周術期には、血圧をどう管理すべきか。フランスFondation Rothschild, FranceのMaierらは、576研究を調査、9件(n=1,037[前方循環における塞栓性脳梗塞])を系統レビューした。デザインの多様性のためメタアナリシスは実施できなかった。

結論

単変量解析では、5件が血圧パラメーターが機能予後と関連するとしていた。多変量解析では、5件中3件で機能予後不良と関連する血圧パラメーターとして、平均血圧の基準値からの低下幅の大きさ、平均血圧最低値の低値が一致していた。

評価

虚血性脳血管障害での血圧上昇は生理的反応とみられている。メタアナリシスは不能であったが、今のところ「平均血圧>70〜80 mmHg、平均血圧の低下幅<基準血圧の40%、収縮期血圧の140〜180 mmHgでの維持」という血圧管理は妥当と見られることになろう。

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取り上げる主なジャーナル(循環器)

Journal of the American College of Cardiology(JACC)、Lancet、The New England Journal of Medicine(NEJM)、American Heart Journal (AHJ)、Circulation、The Journal of the American Medical Association(JAMA)