敗血症性ショックでの早期ノルアドレナリン投与は肺水腫リスクを減らす
Comparison of Early and Late Norepinephrine Administration in Patients With Septic Shock: A Systematic Review and Meta-Analysis
背景
ノルアドレナリンは敗血症性ショックにおける第一選択昇圧剤であるが、投与のタイミングが予後に影響するかは明らかではない。
韓国Chung-Ang UniversityのAhnらは、成人の敗血症患者を対象として、ノルアドレナリンの早期投与と遅延投与(特定の時点での投与の有無、または投与プロトコルによる)を比較した研究を特定し、全死亡率・その他のアウトカムへの影響を評価するシステマティックレビュー・メタアナリシスを実施した。
結論
4件のランダム化比較試験(RCT)、8件の観察研究から、計7,281名の患者が解析対象となった。
死亡率については、RCTでオッズ比 0.70、観察研究で0.83であったが、いずれも早期投与群と遅延投与群の群間差は非有意であった。ただし、昇圧剤を優先し、輸液量を減らす制限的輸液戦略をとらなかった2件のRCTでは、早期投与群での死亡率の低下が認められた(オッズ比 0.49)。
観察研究では早期投与群で人工呼吸器不使用日数が多く(平均差 4.06日)、肺水腫の発生率を報告した3件のRCTでは、早期投与群での発生減が認められた(オッズ比 0.43)。
評価
全体としては一次アウトカム差を示さなかったものの、肺水腫の減少や、制限的輸液戦略を行わなかった研究でのベネフィットなどから、早期のノルアドレナリン投与を選好させる結果と言えそうだ。


