グラスゴー・コーマ・スケールは外傷性脳損傷を予測できるか?
Early Glasgow Coma Scale Score and Prediction of Traumatic Brain Injury: A Secondary Analysis of Three Harmonized Prehospital Randomized Clinical Trials
背景
外傷性脳損傷(TBI)へのタイムリーな治療介入を行うためには、TBIを早期に認識することが重要であるが、病院前で利用できるツールは限られる。
アメリカUniversity of PittsburghのIyannaらは、病院前セッティングで行われた3件のランダム化比較試験(PAMPER, STAAMP, PPOWER)のpost-hoc二次解析を行い、病院前のグラスゴー・コーマ・スケール(GCS)とTBIとの関連を評価した(n=1,490)。
結論
GCSが3の患者では59.5%にTBIが記録されており、GCSが4-12の患者では42.4%、GCSが13-15の患者では11.8%であった。
病院前GCSとTBIの予測に関する受信者動作特性曲線下面積(AUC)は全体で0.78であり、複数のカットポイントのうち、AUCが最大となるのはGCS=12の時であった。GCS=3は感度が最も低かったものの、陽性適中率は59.5%で最も高かった。
低血圧と病院前挿管は、病院前GCSの低さと独立に関連しており、病院前GCSの低さは、TBI診断の有無にかかわらず、死亡率の上昇と関連した。
評価
病院前GCSの分布は極端な二峰性を示し、また病院前挿管の有無によって交絡している可能性もあり、TBIに対する陽性適中率は低かった。
TBIの特定に有用とはいえないだろう。


