小児虫垂炎で最も高精度の臨床予測スコアは?
Study of pediatric appendicitis scores and management strategies: A prospective observational feasibility study
背景
急性虫垂炎は、小児の急性腹痛の原因として一般的であり、小児虫垂炎の診断を補助する目的で複数の臨床予測スコア(CPS)が開発されている。
オーストラリアPerth Children's HospitalのLeeらは、既存文献のレビューを通じて小児虫垂炎に関して利用可能なCPSを特定し、その後、全身・右腹部の痛みを伴い、同施設を受診した5〜15歳の連続患者を対象として、特定されたCPSの精度を前向比較した。
結論
30種のCPSが特定された。
前向研究パートでは481名の患者が登録され、うち150名(31.2%)が虫垂切除術を受け、そのうち3名(2%)は病理組織検査で陰性であった。
受信者動作特性曲線下面積(AUC)が最も高かったのは、pediatric Appendicitis Risk Calculatorの救急版(pARC-ED)の0.90であり、このスコアは特異度99.0%、低リスク症例の誤分類率4.5%であった。
評価
多施設研究の前段階として行われた単施設フィジビリティ研究であり、既存のCPSのうち、pARC-EDが最も高精度で、臨床医のゲシュタルトを上回るパフォーマンスを発揮しうることを示した。
2,000人の登録を目標に現在進行中の多施設研究は、2025年に終了する予定である(ACTRN12622001293752)。


