中低所得国での高血圧治療に地域中心モデル
A community-based comprehensive intervention to reduce cardiovascular risk in hypertension (HOPE 4): a cluster-randomised controlled trial
背景
中低所得国では高血圧コントロールの心血管イベント低減効果は高いが、医療資源は不足している。カナダMcMaster UniversityのSchwalmら(HOPE-4)は、コロンビア・マレーシアの30コミュニティ1,371名の新規発症またはコントロール不良高血圧患者を対象として、かかりつけ医指導下での非医師ヘルスワーカー(NPHW)によるコンピューター管理プログラムと・カウンセリングプログラムを用いた心血管疾患リスクの地域中心統合管理介入の有益性を検証するRCTを行った(対照:通常ケア)。一次アウトカムは、12ヶ月時点でのFramingham Risk Scoreの変化である。
結論
地域中心統合管理介入の一次アウトカム有効性を認めた(絶対差:−4.78%)。介入群で収縮期血圧は11.45 mmHg 、LDL-Cは0.41 mmol/L低下した。安全性に関しては問題なかった。
評価
家族や「知人」まで巻き込んでしっかり地域で管理するというモデルであり、有効性は納得できる。ただし、この試験ではスタチンや降圧薬が無料提供されており、国家規模で実施するには障壁がある。


