T1D患者への週一回insulin efsitora、1日一回デグルデクに非劣性:QWINT-5
Once-weekly insulin efsitora alfa versus once-daily insulin degludec in adults with type 1 diabetes (QWINT-5): a phase 3 randomised non-inferiority trial

カテゴリー
生活習慣病、Top Journal
ジャーナル名
The Lancet
年月
September 2024
404
開始ページ
1132

背景

1型糖尿病(T1D)成人患者に対する、週1回投与の基礎インスリン製剤insulin efsitora alfa(エフシトラ)の有効性と安全性は。
アメリカInternational Diabetes CenterのBergenstalら(QWINT-5)は、18歳以上のT1D患者692名を対象に、エフシトラ(週1回)の有効性を、デグルデク(1日1回)と比較する52週の第3相非盲検非劣性RCTを行った。
一次エンドポイントは、ベースラインから26週までのHbA1c値の変化であった。

結論

エフシトラのデグルデクに対する一次エンドポイント非劣性を認めた(平均HbA1c変化:エフシトラ群−0.51%、デグルデク群−0.56%)。レベル2/3低血糖発生率は、年間14.03件対11.59件でエフシトラがデグルデクより高かった。0〜52週における重度低血糖の発生率は、エフシトラ(10%)がデグルデク(3%)より高かった。有害事象の発生率に群間差はなかった。

評価

Eli Lillyの新クラス基礎インスリンである同薬の有効性は、T1DとT2Dを対象とする第3相RCTで検証され、T2Dを対象としたQWINT-2はNEJMに同時掲載された(https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa2403953)。
QWINT-5では、エフシトラはデグルデクに非劣性を示したが、重症低血糖を含む低血糖発生率が高く、最適化について追加評価が必要である。
週1回の基礎インスリン注射では、Novo Nordiskのicodecが先行しており、ONWARDS 6では、T1D患者を対象とした26週間のHbA1c値低下において、デグルデクの1日1回注射と同程度の効果を示している(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/37863084/)。

関連するメディカルオンライン文献

大規模臨床試験、新規の薬・機器・手法・因子・メカニズムの発見に関する文献を主に取り上げ、原文の要約と専属医師のコメントを掲載。

(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(生活習慣病)

Journal of the American Medical Association (JAMA)、The New England Journal of Medicine (NEJM)、Lancet、Diabetologia、Diabetes Care (Diabetes Care)