抗凝固薬不適応AF患者の脳卒中予防に頸動脈フィルター?
Permanent Percutaneous Carotid Artery Filter to Prevent Stroke in Atrial Fibrillation Patients: The CAPTURE Trial
背景
Vine(TM)は、経口抗凝固薬(OAC)不適応な脳卒中高リスク心房細動(AF)患者に対する脳卒中防止のため、総頸動脈(CCA)に永続留置されるコイルフィルタで、径1.4mm以上の塞栓を直接捕捉できるようデザインされている。チェコHomolka HospitalのReddyら(CAPTURE)は、25名の患者に対する同デバイスの使用試験結果を報告している。患者はAFで、CHA2DS2-VASc≧2・OAC不適応・CCA4.8〜9.8mm・頚動脈狭窄(>30%)無しであった。一次エンドポイントは、手技の成功と30日以内の重度有害事象の発生である。
結論
手技成功率は92%であった。デバイス・手技関連の重度有害事象はなかった(20%で血腫・浮腫)。6ヶ月の平均フォローアップ後、無症状血栓が4名の患者に見られ、3名が捕捉と判断された。すべての患者の血栓は皮下ヘパリンで溶解した。1名でデバイス・手技不関の脳卒中が起こった。
評価
下大静脈フィルターは一定の支持を得てきているが、問題も多いようである(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5220210/)。このCCAデバイスは一応の短期安全性を示し、長期大規模検証の途を開いた。


