喫煙のPADリスクは高く、禁煙しても長く残る
Cigarette Smoking, Smoking Cessation, and Long-Term Risk of 3 Major Atherosclerotic Diseases
背景
喫煙と末梢動脈疾患(PAD)の関連は周知だが、禁煙のPADに対する効果を長期的に他の心血管疾患と比較した研究はない。Johns Hopkins Bloomberg School of Public HealthのDingらは、1987〜1989年登録のARIC研究参加者13,355名のデータを解析した。
結論
追跡期間中央値26年間で、年間喫煙本数と心血管3 疾患(冠性心疾患[CHD]・脳卒中・PAD)との間に用量反応関係が認められ、PADが最も強く関連した。長期の禁煙はこれら疾患リスクの低減と一貫して関連したが、有意な高リスクは、PADでは禁煙後最大30年間、CHDでは最大20年間持続した。
評価
3大心血管疾患と喫煙の関連を長期比較した初めての研究であり、PADへのインパクトが一番大きいとした。禁煙してもリスク低下速度は遅い、というのは初めての知見で重要である。


