がん患者の1/3が診断を受ける前に救急を受診している:カナダ調査
Emergency department use before cancer diagnosis in Ontario, Canada: a population-based study
背景
がん患者の一部は、救急への受診を契機にがんの診断を受けるとされているが、どれぐらいの患者が診断直前に救急を利用しているのかは十分記述されているとは言えない。
カナダSchwartz/Reisman Emergency Medicine InstituteのGrewalらは、同国オンタリオ州のデータベースを用いた集団ベース後向研究を実施し、2014年から2021年にがんの診断を受けた成人患者(n=651,071)における、診断前90日以内の救急外来受診と関連する因子を評価した。
結論
35.3%にあたる229,683名が、がん診断の90日以内に救急外来を受診していた。
診断前90日以内の救急受診と関連する因子として、農村部、オンタリオ州北部、周縁化した(marginalized)地域があった。
がんの種類によっても救急利用に有意な差が認められ、頭蓋内腫瘍、膵がん、肝がん、胆嚢がん、呼吸器がんではオッズ比が高かった。
評価
カナダのがん患者の実に1/3が、直近に救急外来を利用していた。
農村部、貧困地域ではその確率が特に高く、こうした診断パスウェイが社会・経済的疎外の結果であることを示唆している。


