進行期ホジキンリンパ腫にはニボルマブ+AVD:SWOG S1826試験
Nivolumab+AVD in Advanced-Stage Classic Hodgkin's Lymphoma
背景
古典的ホジキンリンパ腫(CHL)ではPD-1リガンドの発現が認められ、再発・難治患者ではニボルマブ、ペムブロリズマブが推奨治療の一部となっている。さらに新規診断CHLに対しても、第2相のCheckMate 205試験においてニボルマブの高い奏効率が示されている(http://doi.org/10.1200/JCO.19.00315)。
アメリカCity of Hope Comprehensive Cancer CenterのHerreraらは、12歳以上で新規に診断されたIII期/IV期HL患者への治療として、AVD療法(ドキソルビシン、ビンブラスチン、ダカルバジン)に併用して、ブレンツキシマブ ベドチン(BV)またはニボルマブを割り付け、無増悪生存期間を比較する第3相多施設共同RCT、SWOG S1826を実施した(n=994)。
結論
2回目の中間解析(フォローアップ期間の中央値12.1ヵ月)で有効性の閾値を超え、無増悪生存イベントについてのニボルマブ併用群の有効性が認められた(ハザード比 0.48)。
フォローアップ期間2.1年(中央値)時点での、2年無増悪生存率はニボルマブ併用群で92%、BV併用群で83%であった(ハザード比 0.45)。
免疫関連有害事象はニボルマブ併用群でより稀で、BV併用はより多くの治療中止と関連した。
評価
化学療法へのブレンツキシマブ ベドチン追加はすでに進行HLでの有効性を証明しているが、ニボルマブはこれを上回った。
進行期HLの初回治療における新たな標準治療となるだろう。