進行期メラノーマでのニボルマブ・イピリムマブ併用は10年を超えて効果：CheckMate 067試験の最終結果
Final, 10-Year Outcomes with Nivolumab plus Ipilimumab in Advanced Melanoma
背景
CheckMate 067試験は、世界21ヵ国137施設において、治療歴のない進行期悪性黒色腫患者（n=945）を、PD-1阻害薬ニボルマブ単独、CTLA-4阻害薬イピリムマブ単独、および両者の併用へと1：1：1で割り付けた第3相RCTであり、2019年、60ヵ月のフォローアップ結果としてニボルマブ単独群・二剤併用群での全生存期間延長を報告している。
アメリカWeill Cornell MedicineのWolchokらは、同試験の最終結果を報告した。
結論
全生存期間（中央値）は、二剤併用群で71.9ヵ月（イピリムマブ群と比較した死亡ハザード比[HR] 0.53）、ニボルマブ群で36.9ヵ月（0.63）、イピリムマブ群で19.9ヵ月であった。
悪性黒色腫特異的な生存期間（中央値）は、二剤併用群で中央値未到達（120ヵ月以上、37%が試験終了時点で生存）、ニボルマブ群で49.4ヵ月、イピリムマブで21.9ヵ月であり、3年時点で無増悪であった患者における10年特異的生存率は、それぞれ96%、97%、88%であった。
評価
ニボルマブとイピリムマブの相補的効果を実証したランドマーク的試験であり、この10年結果においても、ニボルマブ単剤使用・併用ともに堅固な有効性を確認した。3年時点での無増悪が長期生存のマーカーとなることも明らかとなった。
二剤併用は有害事象が顕著に増加する組み合わせでもあり、患者選択は重要となるが、半数の患者に実質的な治癒をもたらす選択肢として依然重要である。
