アフリカ黒人の高血圧にポリピル
Low-Dose Triple-Pill vs Standard-Care Protocols for Hypertension Treatment in Nigeria: A Randomized Clinical Trial
背景
高血圧コントロールのための低用量配合降圧薬(ポリピル)治療が、様々に試みられている。
ナイジェリアUniversity of AbujaのOjjiらは、未治療または単剤降圧薬使用で血圧がコントロールされていない黒人アフリカ人患者300名を対象に、1日1回の新規3剤配合ポリピル(GMRx2)治療と標準治療を比較する6ヵ月間の第3相RCTを行った。GMRx2は、テルミサルタン・アムロジピン・インダパミドの組み合わせで、3倍量、1/2量、標準量で投与され、標準治療はアムロジピンから開始された。
一次有効性アウトカムは、ランダム化後6ヵ月での家庭測定平均収縮期血圧の低下、一次安全性アウトカムは、副作用による治療の中止である。
結論
GMRx2の一次有効性アウトカム効果を認めた(調整群間差−5.8mmHg)。6ヵ月後時点で、GMRx2と標準治療では、医療機関での血圧コントロール目標達成者は、各82%と72%で、家庭での血圧コントロール達成者は、各62%と28%であった。一次安全性アウトカムが発生した参加者はいなかった。
評価
高血圧に対するポリピル療法はすでに一定の市民権をえており(https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa2208275)、特に途上国ではアドヒアランス問題に対し、有効であることが期待される(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/20026768/)。
George Medicinesは今年8月、FDAにGMRx2の承認申請を行っている。