切除可能肺がんでの周術期ペムブロリズマブは生存率も改善:KEYNOTE-671
Neoadjuvant pembrolizumab plus chemotherapy followed by adjuvant pembrolizumab compared with neoadjuvant chemotherapy alone in patients with early-stage non-small-cell lung cancer (KEYNOTE-671): a randomised, double-blind, placebo-controlled, phase 3 trial
背景
KEYNOTE-671は、世界189施設のII-IIIB期の切除可能な非小細胞肺がん(NSCLC)患者を対象に、術前4サイクルのシスプラチン化学療法と手術に加えて、術前4サイクルおよび術後最大13サイクルのペムブロリズマブ、またはプラセボによる治療へ割り付けた第3相多施設RCTであり(n=797)、さきに第一回中間解析における無イベント生存率の改善を報告している(https://doi.org/10.1056/NEJMoa2302983)。
カナダMcGill University Health CentreのSpicerらは、同試験における全生存および健康関連QOL結果を報告した。
結論
第二回中間解析における追跡期間(中央値)は36.6ヵ月であった。
36ヵ月全生存率はペムブロリズマブ群71%、プラセボ群64%と推定された(HR 0.72)。無イベント生存期間の中央値はペムブロリズマブ群で47.2ヵ月、プラセボ群で18.3ヵ月であった(HR 0.59)。
as-treated集団におけるグレード3-5の治療関連有害事象は、ペムブロリズマブ群の45%、プラセボ群の38%に発生した。死亡につながった治療関連有害事象は、各群4例(1%)、3例(1%)であった。
評価
全生存率についても、術前・術後のペムブロリズマブ追加の有効性が認められた。
CheckMate 77Tと816の比較からは、術後の免疫チェックポイント阻害薬にも追加的なベネフィットが存在すると考えられ、免疫チェックポイント阻害薬のサンドイッチは切除可能肺がんの有力な治療選択肢となる。

