肺高血圧症で死亡リスクが増すeRVSPの閾値は30mmHg
Threshold of Pulmonary Hypertension Associated With Increased Mortality
背景
現在の肺高血圧症(PH)の基準値はPHの予後インパクトと関連しない可能性がある。オーストラリアUniversity of Notre DameのStrangeらは、National Echocardiography Database of Australia cohort(n=313,492)登録者中157,842名のeRVSPデータに基づき、eRVSP値のPHの予後インパクトを検討した。フォローアップ期間中央値は4.2年である。
結論
11.4%・4.4%・2.9%の患者で、eRVSPが各軽度(40〜49 mmHg)・中等度(50〜59 mmHg)・重度(≧60 mmHg)のPHであった。重度の場合の死亡ハザード比は9.73だった。年齢・性別・左心系疾患による調整後に、第3(28.05〜32.0 mmHg; HR: 1.410)・第4(32.05〜38.83 mmHg: 1.979)五分位から死亡リスクが明確に上がった。 eRVSPの死亡インパクト閾値は30 mmHgとみるのが妥当である。
評価
現在まで最大規模とみられるレジストリ研究である。患者の原因疾患はPAHと限らず雑多だが、今までより低い右室収縮期圧でも生命予後にインパクトのあることが示された。原因疾患に関わらずUCGによる右室圧のモニター・フォローが必要である。


