アメリカの心血管疾患入院後の外来ケアは改善しているが、格差は拡大
Trends and Disparities in Ambulatory Follow-Up After Cardiovascular Hospitalizations: A Retrospective Cohort Study
背景
急性心筋梗塞(AMI)や心不全(HF)後の再入院率を減らすため、アメリカでは2012年と2013 年に、再入院回避にインセンティブを与えるHospital Readmissions Reduction Program(HRRP)とTransitional Care Management programs(TCM)が導入された。
アメリカUniversity of PittsburghのAndersonらは、2010〜2019年にAMIまたはHFで入院したメディケア出来高払い(fee-for-service: FFS)患者(AMI入院 1,678,088件, HF入院 4,245,665件)を対象に、退院後30日以内の心臓専門医、またはかかりつけ医(PCP)受診の傾向を調査する後向コホート研究を実施した。
結論
心臓専門医またはPCPによる外来フォローアップ受診は、AMIでは71%から80%に、HFでは64%から71%に改善した。心臓専門医によるフォローアップは、AMIでは48%から61%へ、HFでは35%から48%へと改善した。フォローアップ受診率は全人口統計グループ・社会経済グループで増加したが、黒人・ヒスパニック系・アジア・太平洋諸島系人のフォローアップ率は白人よりも低く(黒人患者 vs. 白人患者で、AMI 51.9% vs. 59.8%, HF 39.8% vs. 48.7%)、この差は時間とともに拡大した。メディケアとメディケイドの二重資格者も改善が遅れていた(二重資格者 vs. 非二重資格者、AMI 52.8% vs. 60.4%、HF 39.7% vs. 49.4%)。
評価
Center for Medicare and Medicaid Services(CMS)の経済的インセンティブ プログラムの評価である。「全体的には改善しているが、格差は拡大している」という結論で、今後、医療の公平性を推進し、医療サービスが行き届いていないメディケア受給者に重点を置くACO Realizing Equity, Access, and Community Health(ACO REACH)やvaelue-based care(VBS)等の保険システムが有意義な効果をもたらすかどうか注目される。


