虚血性心不全への体外衝撃波治療で心筋機能が回復:CAST-HF
Cardiac shockwave therapy in addition to coronary bypass surgery improves myocardial function in ischaemic heart failure: the CAST-HF trial
背景
虚血性心不全患者では、CABGにより生存率が改善するものの、左室駆出率(LVEF)の改善は微妙であり、有効な心筋再生戦略が求められている。
オーストリアMedical University of InnsbruckのHolfeldら(CAST-HF)は、外科的血行再建術を必要とするLVEF低下(40%以下)患者に対するCABGに加え、心臓への体外衝撃波治療(SWT)または偽治療へと割り付け、1年後のLVEF改善(心臓MRIにより測定)を比較するRCTを実施した(n=63)。
結論
360日目までのLVEF改善は、SWT群で11.3%、偽治療群で6.3%と、SWT群で有意に改善した。SWT群では6分間歩行テストの結果も改善した。
評価
小規模かつ単施設の検証ではあるが、CABGとSWTの併用により、1年後のLVEFと運動耐容能が有意に改善した。
より大規模な検証を正当化する有望結果である。