AIアルゴリズムは、3点誘導で12誘導心電図を再現できる
AI-enhanced reconstruction of the 12-lead electrocardiogram via 3-leads with accurate clinical assessment
背景
標準12誘導心電図(ECG12)は、医療機関外環境などでは利用できない場合がある。
アメリカScripps Research Translational InstituteのQuerらは、277,174名から収集した627,842件のECGデータを用いて、より少ない誘導でECG12を再構成するAIアルゴリズムを開発した。
結論
ECG12は、2つの四肢誘導(I/II)と1つの胸部誘導(V3)(ECG3)により完全再構成可能であった。急性心筋梗塞(AMI)と一致するECG特徴を検出する自動アルゴリズムは、ECG12とECG3で同等の結果を示した(AUC=0.95)。
心臓専門医が解釈した場合、ECG3は、STEMIの心電図特徴の識別において81.4%の精度を達成し、ECG12(精度 84.6)と同等であった。
評価
緊急状況でもSTEMIを診断できる可能性をもたらす有益な研究で、コスト削減、患者の安全性向上にも資する。
同グループは昨年、1枚のECGパッチを2週間装着することで、心房細動(AF)リスクを高い識別力で予測できることを報告している(https://www.nature.com/articles/s41746-023-00966-w)。