MGH発、CAD重症度評価のためのpCADスコア
Association of an HDL Apolipoproteomic Score With Coronary Atherosclerosis and Cardiovascular Death
背景
CAGのためにMassachusetts General Hospita(MGH)に紹介された患者を登録したCASABLANCA研究は、HDLアポリポタンパクスコア(pCAD:HDL関連アポリポタンパクA-1・apoC-1・apoC-2・apoC-3・apoC-4で構成)と閉塞性CADの心血管アウトカムとの関連を示唆した。同研究のNatarajan(MGH)は、この問題の更なる解析結果を報告している。
結論
587名(62.2%)で冠動脈狭窄(≧70% lesion in ≧1 vessel)を認めた。pCADスコアは、閉塞性CADと関連していた(OR:1.39)。この関連はapoA-1・apoBによる従来の心血管リスクファクターとは独立しており、最重要因子はapoC-3であった。閉塞性CAD有病率に関するpCADのC-indexは0.63であり、同スコアは閉塞性CAD患者の死亡リスクと関連していた(HR:1.48)。
評価
HDLとHDL-Cとの独立性が認知されてきており、このようなHDLアポリポプロテインの分析・スコア化が必要となっている。MGHが提案したpCADスコアの有用性をさらに確認しただけでなく、CAD形成におけるapoC-3の重要性という仮説を生成した結果である。


