糖尿病患者の心血管リスクに性差はあるか
Cardiovascular Risk and Risk Factor Management in Type 2 Diabetes: A Population-Based Cohort Study Assessing Sex Disparities
背景
疾患リスクの性差を主題とする研究が増えている。イギリスUniversity of ManchesterのWrightらは、同国Clinical Practice Research Datalink後向データ(2006〜2013、n=386,547)に基づき、2型糖尿病(T2D)発症者(n=79,985)の心血管疾患リスクの性差を検討した。
結論
T2D発症者は男女とも心血管イベントリスクが上がったが(女性 aHR:1.20、男性 HR:1.12)、男女間に有意差はなかった。しかし、リスクファクターの管理において男女差があり、特に女性は脂質低下薬やACE阻害薬の処方が少なかった。
評価
同様の現象が、アメリカから15年も前に報告されている(http://care.diabetesjournals.org/content/28/3/514)。英米の女性DM患者のケアにはバイアスがあるようである。


