ショック合併AMIは依然予後不良
Acute Noncardiac Organ Failure in Acute Myocardial Infarction With Cardiogenic Shock
背景
今日の治療水準で、心原性ショックを合併した心筋梗塞場合(AMI-CS)の予後はどうか。Mayo ClinicのVallabhajosyulaらは、2000〜2014年のNational Inpatient Sample入院患者データベース中のAMI患者データを後向調査した。アウトカムは、院内死亡・時間的トレンド・医療資源利用である。
結論
AMIへのCS合併率は4.6%(444,253例)であった。CS中では単臓器不全が32.4%、多臓器不全が31.9%であり、有病率トレンドはともに調査期間中増加していた。CAG・PCIは多臓器不全患者ではあまり行われていなかった。単臓器不全(OR:1.28)・多臓器不全(2.23)ともに 院内死亡を独立に予測した。院内死亡率と資源投入量は、不全臓器の数とともに階段状に増加した。
評価
早期PCIが行われた場合でも院内死亡率は30〜45%という高さであった。著者らは、CS発生を一刻でも早く予見し、カテラボでモニター下に血行再建と循環サポートを行う、という方針を示唆している。


