TAVR安全性と施設ボリュームの関連は明らか
Procedural Volume and Outcomes for Transcatheter Aortic-Valve Replacement
背景
アメリカCenters for Medicare and Medicaid Services(CMS)は、TAVR施行に対する施設の症例数要求を設定している。Duke UniversityのVemulapalliらは、Transcatheter Valve Therapy Registry登録TAVR全症例(2015〜2017年)のデータを解析した。一次解析では、病院症例数とTAVR施行後30日時点でのリスク調整後死亡率との関係を検討した。
結論
当該期間で、2,960名の術者によって555病院で113,662件のTAVRが行われ、その84.7%が経大腿動脈アプローチであった。TAVR年間施行件数と死亡率は有意に逆相関した(OR:1.21)。最低〜最高4分位間の調整死亡率差は19.45%であった。また、症例数の少ない病院間では死亡率の差が大きかった。
評価
この問題に関する最大調査である。最近ボリュームはあまりアウトカムと関係がなくなった、という報告も少なくないため、やや意外な結果である。CMSは要求を緩和しない方針とみられるが、代替的質指標の探索も行われている。