TAVR安全性と施設ボリュームの関連は明らか
Procedural Volume and Outcomes for Transcatheter Aortic-Valve Replacement

カテゴリー
循環器
ジャーナル名
The New England Journal of Medicine
年月
April 2019
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開始ページ
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背景

アメリカCenters for Medicare and Medicaid Services(CMS)は、TAVR施行に対する施設の症例数要求を設定している。Duke UniversityのVemulapalliらは、Transcatheter Valve Therapy Registry登録TAVR全症例(2015〜2017年)のデータを解析した。一次解析では、病院症例数とTAVR施行後30日時点でのリスク調整後死亡率との関係を検討した。

結論

当該期間で、2,960名の術者によって555病院で113,662件のTAVRが行われ、その84.7%が経大腿動脈アプローチであった。TAVR年間施行件数と死亡率は有意に逆相関した(OR:1.21)。最低〜最高4分位間の調整死亡率差は19.45%であった。また、症例数の少ない病院間では死亡率の差が大きかった。

評価

この問題に関する最大調査である。最近ボリュームはあまりアウトカムと関係がなくなった、という報告も少なくないため、やや意外な結果である。CMSは要求を緩和しない方針とみられるが、代替的質指標の探索も行われている。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(循環器)

Journal of the American College of Cardiology(JACC)、Lancet、The New England Journal of Medicine(NEJM)、American Heart Journal (AHJ)、Circulation、The Journal of the American Medical Association(JAMA)