減量達成には、まだ人間によるコーチングが必要:SMART試験
An Adaptive Behavioral Intervention for Weight Loss Management: A Randomized Clinical Trial

カテゴリー
生活習慣病、Top Journal
ジャーナル名
The Journal of the American Medical Association
年月
May 2024
332
開始ページ
21

背景

集団レベルの低コストで効果的な肥満治療の確立が急務となっているが、人による介入なしに自己管理型のモバイル ヘルステクノロジーの利用で減量を実現できるか。
アメリカNorthwestern UniversityのSpringら(SMART)は、18〜60歳の肥満成人400名を対象に、統合アプリ・Wi-Fi体重計・Fitbitを利用したワイヤレスフィードバックシステム(WFS)の利用と、WFSに加えて毎週10〜15分間の電話コーチングによる介入を比較する非劣性RCTを行った。
一次アウトカムは、6ヵ月間の体重変化の群間差である。

結論

6ヵ月間の体重減少は、WFS群で−2.8kg、WFS+コーチンググループ群で−4.8kgで、WFSはコーチングが追加された同システムと比較して非劣性でなかった。
患者の体重減少が最適値に満たない場合、2週間後にリソースを追加することによって治療を強化したが、WFS群は、減量の不利な状況が6ヵ月間続いた。

評価

これまでの研究で、食事・運動・体重を追跡するモバイル ヘルステクノロジーは、肥満治療への関与を高めることが示されている。これをさらに拡張し、テクノロジーだけで治療を行えば、減量を進め、費用を節約し、負担を軽減できる、という仮説を検証した試験だったが、反証された。著者らは、「AI チャットボットコーチが登場するのはそう遠くない。テクノロジーは急速に発展している」としている。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(生活習慣病)

Journal of the American Medical Association (JAMA)、The New England Journal of Medicine (NEJM)、Lancet、Diabetologia、Diabetes Care (Diabetes Care)