局所進行上咽頭がんの化学放射線療法にsintilimabを追加する:CONTINUUM試験
Induction-concurrent chemoradiotherapy with or without sintilimab in patients with locoregionally advanced nasopharyngeal carcinoma in China (CONTINUUM): a multicentre, open-label, parallel-group, randomised, controlled, phase 3 trial
背景
再発・転移した上咽頭がんでは免疫チェックポイント阻害薬の有効性が確立されているが、局所進行上咽頭がんでは化学放射線療法が標準治療となる。
中国Sun Yat-sen University Cancer CenterのLiuら(CONTINUUM)は、高リスクなIII・IVa期局所進行上咽頭がん新規診断患者(18〜65歳)を、ゲムシタビン+シスプラチン導入化学療法後に同時シスプラチン放射線治療を受けるグループ、またはこの標準治療へsintilimabを追加したグループへと割り付け、無イベント生存率を比較する第3相多施設RCTを実施した(n=425)。
結論
36ヵ月無イベント生存率は、sintilimab群で86%、標準治療群で76%と、sintilimab群で高かった(層別HR 0.59)。
グレード3・4の有害事象はsintilimab群の74%、標準治療群の65%で発生した。sintilimab群で2名(ともに免疫関連と考えられる)、標準治療群で1名が死亡した。
評価
上咽頭がんでは多くの患者でPD-L1発現が認められるため、抗PD-1療法が検討されてきた。本試験は、局所進行上咽頭がん標準治療へのsintilimab上乗せにより、EFSが有意に改善されることを示した。