頭蓋内出血にMISTIE手法は今のところ推奨されない
Efficacy and safety of minimally invasive surgery with thrombolysis in intracerebral haemorrhage evacuation (MISTIE III): a randomised, controlled, open-label, blinded endpoint phase 3 trial
背景
MISTIE II試験はカテーテル血腫吸引による低侵襲手術およびt-PAによる血栓溶解併用療法(MISTIE)の安全性を示した。Johns Hopkins UniversityのHanleyら(MISTIE III)は、同治療法(n=250)と標準治療(n=249)の有効性を比較する国際共同第III相RCTを行った。一次アウトカムは、1年後mRS 0-3で定義する転帰良好である。
結論
一次アウトカムに有意差を認めなかった(45% vs. 41%)。30日以内有害事象は標準治療群で多く、72時間以内の無症候性脳出血はMISTIE群で多かった。
評価
基本的に否定的な結果だが、他試験結果とのメタ解析では有益性が示唆されており、有害事象の点からも決定的否定とはみられない。残存血腫が15ml以下の症例での有用性は貴重な情報である。


