アリロクマブのACS後重篤イベントリスク低減効果を再確認
Alirocumab Reduces Total Nonfatal Cardiovascular and Fatal Events: The ODYSSEY OUTCOMES Trial
背景
ODYSSEYは、ACS(急性冠症候群)後患者に対するアリロクマブ・スタチン併用の死亡イベントリスク低減効果を示した。Szarekら(State University of New York)は、同試験長期追跡事前指定解析結果を発表している。期間中における全ての非致死的心血管疾患(心筋梗塞・脳卒中・ITVR・不安定狭心症/心不全入院)イベントおよび死亡のリスクを評価し、非致死イベント・致死イベント両リスク間の関連性の強さも評価した。
結論
アリロクマブによる全非致死的心血管疾患イベントおよび致死イベント発生リスクの低減が示された(HR:各0.87・0.83)、さらに両イベントリスク間に強い関連が見いだされた。
評価
第一解析では、同薬のACS後第一イベントリスクの低減効果は「コストに比し劇的でない」とも見られていた。著者らはこの第二解析結果に対し、「予防された全イベントは第一イベントの2倍である」という解釈を示している。