Gal-3は心不全予測バイオマーカーになりえるか
Longitudinal Change in Galectin-3 and Incident Cardiovascular Outcomes
背景
線維化バイオマーカーであるガレクチン-3(Gal-3)の心不全予測能が注目されている。Massachusetts General HospitalのHoらは、Framingham Heart Study参加者におけるGal-3の長期変化とその臨床的決定要因を検討した(n=2,477)。
結論
Gal-3レベルの長期的な増加と関連する因子として、心不全の他に年齢・女性・高血圧・DM・CKDが同定された。Gal-3変化は将来の心不全(HR: 1SD増加あたり1.39)・CVD(HR:1.29)・全死因死亡(HR:1.30)と関連していた。Gal-3の変化はHFpEFとも関連していた。
評価
Gal-3の心不全予測有用性は10年以上前に提起され、MGHグループが追求してきた。一定の有用性はさらに確認されたが、不可欠の標準バイオマーカーとなりえるかどうかは未だ不明である。