救急での迅速ウイルス検査、ベネフィットは限定的か:メタアナリシス
Clinical Outcomes of Rapid Respiratory Virus Testing in Emergency Departments: A Systematic Review and Meta-Analysis
背景
呼吸器感染症が疑われる患者に対して病原体の迅速検査が利用できるようになって久しいが、迅速検査が患者アウトカムに与える影響は十分に明確化されていない。
カナダMcGill UniversityのSchoberらは、救急外来の急性呼吸器感染症患者を対象に、迅速ウイルス検査を検証したRCTを特定し、迅速ウイルス検査が抗菌薬使用・その他の臨床的アウトカムに与える影響を評価する系統的ティックレビュー・メタアナリシスを行った。
結論
特定された7,157件から、11件の研究がプール解析に含まれた(n=6,068)。
ルーチン的に行われる迅速ウイルス検査は、抗菌薬使用の抑制とは関連しなかった(リスク比 0.99)一方で、抗インフルエンザウイルス薬の使用増加(1.33)、胸部X線(0.88)および血液検査(0.81)の抑制と関連した。尿検査の使用、救急滞在時間、再受診、入院とは関連しなかった。
また、事前指定されたさまざまなサブグループにおいても、ウイルス検査と抗菌薬使用との関連は認められなかった。
評価
迅速検査は、抗インフルエンザ薬の使用や検査利用の抑制と関連した一方で、ほとんどのアウトカムには影響しなかった。ルーチン的な検査によるベネフィットは限定的と考えられ、有益な患者集団を絞り込む必要がある。


